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クリスマス・イヴ礼拝の式文と説教

クリスマス・イヴ礼拝の式文と説教です。

18時45分頃からYouTubeで配信をいたします。

来会が難しい方は、下記のリンクからそれぞれのところで御子ご降誕の喜びの福音を聴いてまいりましょう。

日本福音ルーテル西宮教会 - YouTube



クリスマス・イヴ・キャンドル礼拝式文

※礼拝は式文にそって行われます。会衆の皆様は「会衆)」「全員)」とあるところを唱和ください。



1. 前奏 「聖夜に響く讃美の歌」

※前奏に合わせてキャンドルに点火をいたします。


2. み名による祝福

司式)父と子と聖霊のみ名によって

 会衆)アーメン


3. 讃美歌 教団讃美歌 119番 「羊はねむれり」




4. キリエ

司式)主よ、憐れんでください。      会衆)主よ、憐れんでください。

司式)キリストよ、憐れんでください。   会衆)キリストよ、憐れんでください。

司式)主よ、憐れんでください。      会衆)主よ、憐れんでください。


5. 特別の祈り

司式)ご一緒にお祈りいたしましょう。

 全員)全能の神様。あなたは聖なる夜をまことの光で照らしてくださいました。地の上ではキリストの光の中を歩み、終わりの日には御子の栄光の輝きに目覚めることができますように。あなたと聖霊とともにただ独りの神、永遠の支配者、御子、主イエス・キリストによって祈ります。アーメン


6. 聖書朗読 イザヤ書9章1節‐6節

9:1闇の中を歩む民は、大いなる光を見/死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。2あなたは深い喜びと/大きな楽しみをお与えになり/人々は御前に喜び祝った。刈り入れの時を祝うように/戦利品を分け合って楽しむように。3彼らの負う軛、肩を打つ杖、虐げる者の鞭を/あなたはミディアンの日のように/折ってくださった。4地を踏み鳴らした兵士の靴/血にまみれた軍服はことごとく/火に投げ込まれ、焼き尽くされた。5ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、「驚くべき指導者、力ある神/永遠の父、平和の君」と唱えられる。6ダビデの王座とその王国に権威は増し/平和は絶えることがない。王国は正義と恵みの業によって/今もそしてとこしえに、立てられ支えられる。万軍の主の熱意がこれを成し遂げる。


7. 聖書朗読 テトスへの手紙2章11節‐14節

2:11実に、すべての人々に救いをもたらす神の恵みが現れました。12その恵みは、わたしたちが不信心と現世的な欲望を捨てて、この世で、思慮深く、正しく、信心深く生活するように教え、13また、祝福に満ちた希望、すなわち偉大なる神であり、わたしたちの救い主であるイエス・キリストの栄光の現れを待ち望むように教えています。14キリストがわたしたちのために御自身を献げられたのは、わたしたちをあらゆる不法から贖い出し、良い行いに熱心な民を御自分のものとして清めるためだったのです。


8. 聖書朗読 ルカによる福音書2章1節‐20節 (起立)

2:1そのころ、皇帝アウグストゥスから全領土の住民に、登録をせよとの勅令が出た。2これは、キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。3人々は皆、登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。4ヨセフもダビデの家に属し、その血筋であったので、ガリラヤの町ナザレから、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。5身ごもっていた、いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。6ところが、彼らがベツレヘムにいるうちに、マリアは月が満ちて、7初めての子を産み、布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。8その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。9すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。10天使は言った。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。11今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。12あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」13すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。14「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」


9. 讃美歌 教団讃美歌103番 「牧人ひつじを」




10. 説教 「これがあなたがたへのしるし」 竹田大地牧師


私たちの父なる神と主イエス・キリストから恵みと平安とが、あなたがたにあるように。


待降節第3主日の説教でも申し上げましたが、キリストが誕生した時代は政治的に非常に暗澹たる状況でした。暗い空気が漂い、人々が安心して生きていられない時代だったと歴史は語っております。

そのような時にキリストは私たちの許にお生まれになったのです。この幼子の誕生が私たち人間にとって大きな希望であることを覚える、それがクリスマスの意味です。決して誕生日を祝う時ではないのです。この小さな幼子を通して示される神の御心に少しの間ご一緒に耳を傾けてまいりたいと思います。


さて、先日釜ヶ崎にある喜望の家でクリスマス会がございました。利用者の方々とスタッフの方々と一緒にクリスマス礼拝をして、お楽しみ会をしたのですが、その説教の中で私自身初めて知ったことなのですが、イエスの誕生の場面について目から鱗が落ちる発見をさせていただきました。


皆さんがイメージするイエス誕生の場面は馬小屋のみすぼらしい掘っ立て小屋の飼い葉桶に寝かせて、その周りに父ヨセフ、母マリア、羊飼い、家畜、天使、東方の博士が集っている場面ではないでしょうか。ヨセフとマリアの夫婦が宿屋であしらわれたのではないかといつの間にか思い込んでいたと皆さんも思いますが、これは教会学校の紙芝居などの影響かもしれません。しかしながら、このイメージは当時の住宅事情からするならば少し様子が違うようです。


聖書には「宿屋には彼らの泊まる場所がなかった」とありますが、この御ことばの「宿屋」と記されている言葉は、直訳するならば宿泊先という意味であり、宿屋とは一概に言えないのです。ましてやベツレヘムはヨセフの故郷であり、縁故の者が住んでいたことでしょうから、身重の女性であり、長旅をしてきた彼らを泊めない親戚が居ないとは考えられにくいのです。


ですから、このイエス誕生の場面はまさしく「泊まる場所」が無かったのです。当時の住居は非常に簡素でした。入り口を入ると土間のような空間があり、そこには自分たちの家畜を夜になると入れていました。なぜならば盗まれたりしてしまうからです。そして、その先に客間件リビング件キッチンがあり、普段はそこで家族で生活し、客人が来ればそこで一緒に雑魚寝していたようです。


住民登録をするためにキリストの家族はベツレヘムに出かけたとありますから、ほかの遠方の家族もベツレヘムに来ていたと思います。それゆえに、彼らは客間件リビング件キッチンのスペースではなく、止む無く家畜を置いておくスペースに泊まったのだということだと思うのです。そこでちょうどマリアの月が満ちてキリストはお生まれになり、ゆりかごの代わりに飼い葉おけの中に布にくるんで置かれたのだと思います。


それゆえに、幼子の周りには羊飼い、家畜だけでなくきっと親族の人たちも居て、この赤ちゃんの誕生を喜んだと思うのです。つい私たちはキリストの誕生と聞くと寂しいところで生まれたと思い込んでいましたが、一方で聖書の言葉と当時の住宅事情などを照らし合わせてみますと、決してそうではなく家族や親族に囲まれて喜びの内にその時を迎えたとも考えられるのです。


一般的に子どもの誕生はユダヤ世界では、アブラハムの約束に象徴されるように子孫繫栄のしるしであり神の祝福が顕された出来事として喜ばしい出来事でした。さらに男子の長子が家督を継いでいきましたから、ヨセフの家に男子の長子が与えられたことは神の祝福が大きいと考えられてもいたことでしょう。

しかしこの喜びの出来事は、このユダヤ人のこの一族に与えられた神の祝福以上の大いなる神の御心が示されたのです。


それが羊飼いたちに語り掛けられた「あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。12あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」という天使たちの言葉に示されています。

つまり、この幼子の誕生はユダヤ人のダビデの血筋に属するヨセフの家族に与えられた神からの祝福だけではなく、「あなたがたのために」と語られているように、この御ことばを聴く者一人ひとりに与えられている祝福であるということです。


しかもこの幼子は「主メシアである」と断言されているように、私たち一人ひとりが抱える苦しみ、悩み、憂い、嘆き、ありとあらゆるしがらみや病から救い出す方であると語られています。「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」という天使の大合唱に示されているように、この幼子の誕生によって天にある神の栄光があり、さらに地にこの幼子を通して神の平和が成ったのだという喜びを告げ知らせるのです。


暗澹たる時代に生きていた人々にとって、神が私たち人間と共に臨在してくださっているのだということを天使は私たちに讃美の声を通して示してくださっています。翻って私たちの現状を顧みてみますと、決して明るい時代ではありません。コロナによって二年間もすべての人が暗い気持ちになりながら過ごさざるを得ません。政治的にも不正や政治家同士のパワーゲームに人々が翻弄され、明るく希望に溢れている状況ではありません。


また、人々の生活も決して誰もが満足している状況ではありません。私たちの国においても貧困があり、弱められている立場の人々が居られます。ハラスメント、性差別、外国人差別、障がい者差別など様々な問題を私たちは抱えています。そのような問題の大きな側面は、孤立という問題です。抱える問題によって周囲との関係から離され、孤立し、孤独を抱えていく、誰にも理解をして貰えず、悩みを言えずに抱え込まねばならない現状があります。


いずれにしても、私たちは様々な出来事や事情を抱えながら人と人との間で不和があり、一致できず、平和で居られず、孤立し、孤独を抱える状況がそこかしこにあります。そのような中にキリストは来られたのです。

「地には平和」が成るように、この平和はすべての人が神とのつながりという普遍のつながりの中で生きるしるしです。

個人や一族だけで神の祝福や喜びを享受するのではなく、すべての人がこの御子、メシア・イエスを通して神とのつながりのみならず、人と人が誰であれ豊かに平和で愛に満ちた関係の中で本当に安心して生きていけるようにしてくださっているということを示すのです。


私たちを神の平和につながらせてくださり、私たち自身においても神の平和で結び合わせてくださる方が来られました。この平和こそが私たちを本当に愛に満ちたらせ、豊かにし、慰め、励まし、力づけてくださいます。この平和のしるしによって私たちの間の不和は打ち破られ、真の一致へと導くのです。

そのしるしを神は与えてくださいました。神が私たちを救うためにお働きくださいました。この神の御心に感謝し、神の平和に与かった喜びを心に覚えながら、「いと高きところには栄光、神にあれ、/地には平和、御心に適う人にあれ。」という天の軍勢の讃美の歌声に私たち自身も声を合わせながら、この真の平和と喜びを世界中に告げ知らせてまいりましょう。


人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安が、あなたがたの心と思いとを、キリスト・イエスにあって守るように。


11. 献金 ※ご用意のある方はお献げください。


12. お祈り

・西宮教会の宣教のために、この地域の方々のために。

・新型コロナウイルス終息のため。

・世界平和のために。特に貧困、迫害、差別の中に置かれ   ている人々のため。

・子どもたちの未来のため。

・病のうちにある方々のために。


13. 主の祈り (起立)

司式)祈りましょう。

 全員)天にましますわれらの父よ。

    願わくは御名をあがめさせたまえ。

    み国を来たらせたまえ。

    み心の天になるごとく、地にもなさせたまえ。

    我らの日ごとの糧を今日も与えたまえ。

    我らに罪を犯す者を 我らが赦すごとく

    我らの罪をも赦したまえ。

    我らを試みにあわせず、悪より救い出したまえ。

    (国と力と栄えとは、限りなくなんじのものなればなり。)

    アーメン


14. 祝福 (起立)

司式)主があなたを祝福し、あなたを守られます。

主がみ顔をもってあなたを照らし、あなたに恵み  を与 えられます。

主がみ顔をあなたに向け、あなたに平安を賜わります。

父と子と聖霊のみ名によって。



全員)アー    メン    アー    メン    ア  -   -  -  メン                                     


15. 讃美歌 教団讃美歌98番 「あめにはさかえ」



後奏 「神の御子は今宵しも」

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